雨の夜の独り言
窓を打ち付ける雨の音を聴いたからでしょうか…
雨の夜、私は過去に引き戻されて、ほんの少しだけ危うくなるのです。
顔を上げて、部屋を明るくしてくれてるマーガレットの花の匂いを嗅いだら、「春菊に似た匂い?」って少し笑いましたが… 少女のように花束を抱かせてあげた妹の「みー」が荼毘に付した時のことが蘇りました。
人は、人は悲しすぎる時、涙も出なくなる… 心と肉体がバラバラになるからでしょうか?
そんな体験を何度かすると、涙が出るのは、何か「春の雪解け」のようにさえ感じたりするのでした。
雪解けの川の流れを思います…
刺すように冷たい水の流れでも、草木や動物たちは、ちゃんと春が来たことを知っている… まだまだ寒いけれど…
妹は魂になって、きっと私の側にいるのだろうな…と、時々静かに感じるけれど、少しも怖くありません。
私自身は確かにまだ生きている…
みー、私は生きるよ…
#マーガレット
#嗅覚は記憶を呼び覚ます